楽しみを探しに



久々に夫と二人、遠出した。

遠出といっても車で2時間弱、少し離れた町に出かけただけだ。

それでも私の大好きなインテリアショップを巡るのが目的だった為、私は何年ぶりかのまともな外出に心が躍った。

しかしそれとは反面、後ろ髪引かれる存在がある。
愛犬を留守番させなくてはならない。

愛犬は我が家に来てから、あまり留守番の経験がない。
最初の頃は躾の為に、あえて留守番の時間を作ったりしていたが、私が外に出られなくなり引きこもる事が多くなった為、躾どころではなくなってしまった。

なので本当に留守番が苦手な犬に成長した。
待っている間、玄関から離れず何時間でも鳴き続ける。

この日もなるべく愛犬刺激しないように、私達はソッと家を出た。私達は心配で早くも引き返したくなっていた。

それでも、いざ遠くの町に来て色んな物、場所を見るのは楽しかった。
私の為に連れて来てくれたであろう夫も、私以上と思えるぐらい楽しそうで、そんな姿を見ると私も嬉しかった。

途中でランチする為にカフェに入った。
そこで、どちらからともなく愛犬の話題になる。

「今どうしてるかな?」
「きっとまだ鳴いてるよ」

「放っておかれて怒ってるよね」
「きっと捨てられたと勘違いしてるかもしれない」

どこまで犬バカなんだと思えるぐらい、二人とも愛犬の事で頭がいっぱいだ。

午後もしばらくショッピングをし夜に暗くなる前には家に着けるように、早めにどこかで夕食をとってから帰宅する予定だった。








しかし夕方、雲行きが怪しくなってきてパラパラと雨が降ってきた。

「わー、あの子どうしてるかな?怖がってるよね?」
「雷なんて鳴り出したら大変だ。震えて心臓発作でも起こしかねない」

ここでもまた愛犬が頭から離れない。

私達は夕食なんてゆっくりとる気になれず、大急ぎで家を目指した。
帰宅途中も愛犬の話題ばかり。
これではいつか愛犬がいなくなれば会話がなくなるのではないかと思う程。

道が混んでいた事もあり、帰宅は予定より遅れてしまった。
辺りは暗くなっている。
電気を点けていかなかったので、真っ暗な我が家の窓から愛犬の鳴き声が聞こえた。

「うぉ~ん、うぉ~ん」

鳴いている、ではなくて泣いていた。

私が慌てて玄関の鍵を開けると、愛犬が走り寄ってきた。

夫にもしがみつき、「キュンキュン」と必死に寂しかった気持ちを伝えている。
リビングに入っても、行く前にあげたオヤツは一口も食べていない。
ずっとリビングではなく玄関で動かず待っていたのだろう。まるで忠犬ハチ公のような子なのだ。

15分程経ち、私と夫はソファに座った。
その二人の間にはピッタリと二人に挟まれて満足そうな愛犬の笑顔があった。

楽しむ事を探しに出かけた1日だったが、やはりこの笑顔には勝てないなと思った瞬間だった。








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Posted byころり

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