ココロのおうち。



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許されない密葬

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ある日、ポストに訃報のお知らせが入っていた。近所に住む高齢の女性が亡くなったらしい。だが、私は全くその女性の事は知らないし、近所ではあるが住む家もどこなのかよく知らない程だ。私の感覚では全く知らない人であれば、近所に住んでいるとはいえ、通夜や葬式に行く必要はないと思う。この考え方も私が人を遠ざける原因なのだろか。しかしそんな私の考えをよそに、この地域では近所で誰かが亡くなれば、関わりのない人であっ...

美容室の苦痛

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久々に美容院に行った。昔から美容院は苦手だ。どうしてあんなに一生懸命話しかけてくれるのだろう。こちらはただ髪を切ってくれればいいだけなのに。苦手意識でどんどん美容院から遠ざかり、気付けば前回美容院に行ってから、半年以上も過ぎていた。これが限界だろう。前回初めて行った美容室のカットが上手かったので、今回もまたその美容室に行く事にした。前回担当してくれたのは、まだ若い20代であろう女性。指名制なので、...

憧れマンション

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最近また近所の井戸端会議が多くなった。立ち話をするのに丁度良い季節なのだろう。真夏や真冬にはあまり長時間の井戸端会議を見かけないのでこちらの心も落ち着くが、今の季節は子供は道路で走り回り、井戸端会議をしている母親達の笑い声も心に突き刺さる。いつもの事、毎年この繰り返しだ、そう言い聞かせて何年も過ぎてきた。だが、特に最近気分が落ち込むのは、今まで一匹狼的に見えた一人の母親が、その井戸端会議に馴染んで...

ボッチ体験

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――前回の続き。一日体験の日、受付に行くと、一人ポツンと可愛らしい女子が座っていた。体験を予約している事を伝えると「お待ちしていました。こちらにどうぞ」と言いながら、小さな別室に案内され、担当者を呼ぶのでそこで待つように言われた。その部屋はスポーツジムには似つかわしくないお洒落な可愛い部屋で、まるでカフェのようなテーブルとイスがいくつか置かれていた。その椅子の一つに腰をかけ、しばらく待った。2分程し...

一日体験

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少し前にウォーキングを始めようと決めたが、明るいうちは近所の人と会うのでこれは苦痛だと分かった。その為、夜暗くなってから一人で歩こうと決意したのだが、それは危険だからやめてくれと夫から言われた。「こんなオバサン、襲われる訳ないよ」と言ってみたが、「当たり前だ。そういう意味じゃなくて今の時代、何の目的もなく刺される事だってあるんだから」と言う。そうかもしれない。だが、そうなると運動したいこの気持ちを...

逃げる人

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派遣先でのお昼休憩。私はいつも黙って座っている。まるで存在しないかのように。この日の話題はKさんの事だった。「この前ね、Kさんをスーパーで見かけたの!」一人のパート主婦が言った。「え~?嘘!で、で、どうだった?」と食いつく他のパート達。この話題を聞くまで私は気付かなかったが、どうやらKさんはいつの間にかこの会社を辞めてしまったらしい。私も滅多に来ないので詳しい様子までは分からないが、最初にこの職場...

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